外壁塗装に最適なタイミングの目安は「10年に1度」です。現代的な日本の住宅のうち約8割が使用している「窯業系サイディングボード」には防水性能がありません。この欠点をカバーするために、防水性能を含む塗料を使って塗装していますが、この防水性能も5～7年前後で切れてしまいます。

外壁塗装の防水性能が切れたまま放置していると、雨水や紫外線が外壁材へ直接的に降りそそぎ、建物の劣化を早めるため要注意です。雨漏りなどの影響を受けて住宅が腐食すると、外壁塗装の数倍にも及ぶ費用でリフォームせざるを得なくなる可能性もあります。

このようなリスクを避けるために、目安として10年に1度のペースで外壁塗装を行い、住宅の性能を維持しましょう。

10年に1度という外壁塗装の期間はあくまでも目安です。建物の状態や、前回の塗装で使用した塗料によっては、それよりも前に劣化する場合があります。以下のような劣化が見られた場合は外壁塗装を依頼しましょう。

新築時や前回の外壁塗装の直後と比べて外壁が色あせている場合、塗膜の劣化がはじまっている可能性があります。この段階では、早急な塗装が必要なほどは劣化していませんが、早めに対策することで建物をよりしっかりと守れます。

外壁に素手で触れた際、白や灰色っぽい粉が付く現象が「チョーキング」です。チョーキングが見られる場合、紫外線などの影響を受けて塗装の表面が劣化しています。建物全体を細かく確認して、その他の箇所にひび割れなどがないか調べてみましょう。

塗装が盛り上がるように膨れていたり、剥がれていたりする場合は要注意です。すでに防水などの効果はほとんど発揮しておらず、雨水などの侵入を許しやすい状態になっています。ひび割れなどの重大なトラブルが発生するまで秒読みの段階です。

外壁にひび割れが生じている状態のことを「クラック」といいます。クラックは幅0.3mm以下の「ヘアークラック」と0.3mm以上の「構造クラック」に分類され、構造クラックが確認された場合は早急に修繕しなければなりません。

サイディングボードの継ぎ目などに使われているシーリング材が劣化して剥がれている場合なども、早急な対策が必要です。この場合は外壁塗装ではなく「増し打ち」や「打ち替え」といった対策が必要なため、総合的な修繕が可能な会社に修繕を依頼しましょう。

※表は左右にスクロールして確認することができます。